官能検査は、人間の五感(目・耳・鼻・舌・皮膚)を使って品質を判定する方法であり、食品業界にとって最も重要な検査法の一つです。
それを専門とする試験官(パネラー)がある種の基準に従って行うものであり、現在のところ画一的な基準というものは存在しておりませんが、検査実施機関がそれぞれ独自に定めているのが実状です。
当協会もこの点に注目し、数多くの実務に携わり経験豊かなパネラーが、段階別にOJT指導し、検定を行います。
特に基準に沿った基本的な官能技術を習得するチャンスです。
協会員並びに会員外の方も是非受講され、職場でのキャリアのひとつに加えて頂きたいと考えております。
【内容】
1.官能検査の手法について基礎知識を学習
2.実技(色彩テスト、味覚テスト、嗅覚テスト)
受験資格はなく、どなたも受験できます
【10月26日 初級】
6名の参加者にお集まりいただきました。
当協会理事の寒木先生から概要の説明をいただいた後、同じく当協会理事の橋際先生より各検査項目について解説いただきました。
寒木先生 橋際先生
講義風景
〇視覚テスト
食品の色判別に適性があるか否かの判定を行います。色調は青色から紫色の間の15色を順番に並べ、
その色の順番が正しいかどうかで受講者の色の識別能力を判断します。
視覚テストの様子
〇味覚テスト
味覚は舌が刺激を感じ取り、電気信号に変換して脳に情報を送っています。5種類の溶液の味を比べて
いただき、味覚能力を判定します。
味覚テストの様子
〇嗅覚テスト
選定基準臭は、鼻科領域で嗅覚感度の判定に用いるT&Tオルファクトメーターを基礎に作成しています。
食品メーカーで官能検査員のパネル選定や嗅覚トレーニングにも用いられています。
5種類の匂いを嗅ぎ分けていただき、嗅覚能力を判定します。
嗅覚テストの様子
今回は全員が無事合格し、当協会会長の武政先生より認定証の授与をいただきました。
寒木先生より総評 認定証授与の様子